翻弄される納骨

母の納骨のため石川県へ。
昨年暮れに亡くなり
納骨は雪がなくなる季節まで待っていたのです。

朝早くから動けるよう、前日に家族で金沢に宿泊。
この日、金沢地方気象台敷地内にあるソメイヨシノの開花が
観測された一方で
季節外れの強い寒気が流れ込み、午後からは冷たい雨に。

宿での夕食時、ふと窓の外を見てみると
雨がぼた雪のような大きな雪に変わっていて
宿の人が「こんな時期に雪が降ることなんてまずないのに!」と
驚いていました。

下は宿についた時の、ロビーから見た中庭の様子。
ピンク色の桜の花がだいぶ開いて、春の表情になっていたのが。。。

川端の湯 滝亭















翌日の朝にはこれ。
予想外に見ることができた金沢の雪景色です。

川端の湯 滝亭
















4月に1cm以上の雪が積もるのは20年以上ぶりとか。
母が納骨に抵抗しているのか?などと軽口を言いながら
車で宿を出てみると
金沢の街中ではもうほとんど雪は消えていました。

ところが、お墓があるのは金沢から車で2時間ほど北上した町。
北上するにしたがってだんだんと空は曇り、また雨が降って来ました。
程なくしてあられに変わったかと思うと
さらに雪へと変わり
気づいたら道路は積雪で右も左も前も後ろも真っ白!

雪と風で道の先が煙って見えにくいし
スリップして壁に激突したらしい事故車はいるしで、
家に無事到着できたときは心からホッ。

でも、雪はじゃんじゃん降り続いており
「こんな状態でお坊さん、来れる?」
「納骨なんて無理では?」
「それどころか、今日東京へ帰れないかも?」と大騒ぎ。

そんななか、不意に陽が射したと思ったら
なんと青空が出て来たではないですか!

それがちょうど納骨の15分前。
その後すぐにお坊さんが到着し、お墓へと出発する頃には
道を真っ白に埋め尽くしていた雪が、もうなくなっていました。

ようやくひと安心!と思っていたのも束の間、
お墓に到着した途端また曇り出し
お経をあげていただいている時には、数滴ほど雨が。。。

でも、それ以上は崩れることはなく
けっきょく無事に納骨を終え、東京にも戻ることができました。

数時間のうちに、雷以外の天気を一通り経験するという目まぐるしさ。
空に翻弄された、波瀾の納骨でした。
母は空で笑っていたかも(笑

何はともあれ、ようやくひと区切りつけた気がします。

下は、金沢の宿の部屋に置かれていた地元お菓子。
右の「のどぐろビーバー」は
1970年に発売されて以来、北陸で長く愛されつづけている
揚げあられ「ビーバー」のプレミアムバージョンらしい。
「のどぐろの旨み」が加わった味というのが不気味で、恐る恐る食べたところ
ピーセンのような感じの美味しいあられでした。