ドイツ文学者&作家・中野京子さんの人気書籍〝名画の謎〟シリーズがたまらなくおもろい!
美術の分野では異例のヒットとなっている書籍、 ドイツ文学者&作家の中野京子さんの〝名画の謎〟シリーズ。 その1作目『ギリシャ神話篇』を読んだところ まんまとガッツリはまってしまい さらに中野さんの別シリーズ〝怖い絵〟にも 足を踏み入れてしまいました。 この本の魅力は、とにかく冷静すぎて笑える中野さんの視線と それとは真逆の専門家ならではの深い知識と豊かな表現力。 絵画に詳しくない一般人が感じるであろう疑問や不可解さを 同じ目線で冷静に、おもしろおかしくこき下ろします。 専門家がそれをすることが、どんなに難しく凄いことか。 かと思うと、映画や歴史、小説、オペラ、音楽、日本画などなど 驚くくらい幅広い分野と絵画との関係性を いちばんおいしいエッセンスだけさらりと教えてくれます。 絵画を表現するときの言葉の豊かさには、もう圧倒されるばかり。 一応、曲がりなりにも編集ライターとして 仕事をさせていただいている自分ですが 久しぶりに「ああ、この人は本当にうまい!凄い!」 と憧れを覚える文章です。 こんな幅広い知識、どうしたら持てるのだろう。 忘れたりしないのかしら、 と思ってしまう凡人な私。 まだまだ勉強することばかりだなあ。 それもまた楽し。