本「まんがで読む はじめての猫のターミナルケア・看取り」

16歳の猫・ももたが腎不全と診断されて以来

自分でも驚くくらい、ずっと不安で後ろ向きで

どうにも現実に向き合えない。


診断を受けた当初は、そうなるっしょ、と思っていたけど

なんでいつまでも?

と、自分でもわけがわかりませんでした。


で、あれこれ考えて思ったのは

そもそも、どういう治療をしていこう

というのが見えないからでは?ということ。


病院では「脱水しているから皮下点滴を」とか

「腎臓の炎症を止めるために薬を飲ませて」とか

「リンが体にたまるから、リンを吸着して排出させるサプリを」とか

今やるべきことをいろいろ教えてくれるけど

シニア猫で、治らない腎不全という病気になったももたに

何を目的にどういう治療をしていくのかという

根っこの話はしていない。


自分はそれがすごくすごーく不安なんだなと思います。


生の最後は猫だって人間と同じように

QOL(Quality of Life/生活の質)が大切だと思います。

いまやっていることはそれに合っているのか

この先はどうなんだろう……そんな不安がずっとあるのです。



これは、今かかっている病院が悪いわけじゃなくて

多分、まだそういう話をする段階には来ていないんだということ。

もっと悪くなって「余命」というのが見えてきた時に話すことで

今はまだ、状態をキープするために頑張る時期。

獣医師さんからすれば、そういうことなんだと思う。


でも、飼い猫がシニアになって腎不全になるのが

初めてな私には、そんなことわからないわけですよ。

今どの位置にいて、どこに向かって、どう歩いて行けばいいのか

まるでわからないのだから、そりゃ怖いわけですって。


と、「まんがで読む はじめての猫のターミナルケア・看取り」

という本を読んで

落ち着いて思えるようになりました。


まんがで読む はじめての猫のターミナルケア・看取り
初期のKindleが今も現役活躍中です。

この本は、現状をキープする時期から「余命」が見えてきた時に

飼い主がしてあげられること、するべきことなどを

まんがとイラストで分かりやすく解説したもの。


薬の飲ませ方や注射・点滴の方法、猫の居場所の作り方、

食事やトイレのケア、看取った後にするべきことなど

知らない情報がたくさんあって、すんごく勉強になりました。


何より素晴らしいと思ったのは

飼い主の思いについても的確に説明しているところ。

こういう時には皆、こういう気持ちになる。

こうなったらこう思う。それは当たり前。

で、そっからが大切。

と、とても丁寧に伝えています。


シニア猫と暮らす人はぜひ読んだ方がいいと思うけど

私も猫が腎不全になってなかったら

悲しくなるだけのような気がして読まなかったかも。


でも、具体的な情報が多く、決して感傷的な本ではないので

読んでいて辛くなることはありませんでした。

おすすめです。