お店の人間もほとんど見たことがない、珍しいアングルの銭湯の富士山画

実家のお店のホームページの写真を
友人の竹崎カメラマンに撮ってもらったものに差し替えたのですが
とてもおもしろい写真があったので
思わずこのブログでも紹介したくなりました。

今回はお店の一部をリニューアルしたため撮影したのですが
そのポイントの1つが浴室のペンキ絵でした。
浴室の背景画、銭湯絵などいろいろな呼び方があるようです。

そのペンキ絵を撮った写真がこれ。

富士山背景画
向かって左が男湯、右が女湯。















考えてみたらペンキ絵って
男の人は男湯から見える範囲だけ
女の人は女湯から見える範囲だけしか見れないんですよね。

全貌を見ることができないなんて
なんだかとてももったいない。

上の写真は男湯と女湯の仕切り壁の上から撮ったのですが
お店の人間もほとんど見たことがない
珍しいアングルの写真ができ上がりました。

銭湯のペンキ絵で描かれるのは
だいたいが富士山か山、松の木、海や湖、川、島、雲と
決まっています。
この絵は右端に桜の花が咲いていますが
実はペンキ絵で富士山と桜の花が並んでいるのは珍しいのだとか。
ちょっと意外な銭湯あるあるです(笑

描いてくださったのは
現在日本に2人しかいない銭湯絵師の1人・丸山清人さん。

銭湯絵師・丸山清人さん




















これは絵を描いていただいたときの写真。
下書きはせず、だいたいの構図を決めたら一気に筆とローラで描いて
1日で完成させます。

銭湯絵師・丸山清人さん





















80才近くとは思えない身軽さで
スピーディに足場を渡って仕上げていく様子は
さすがベテランの職人さんです。

私は子どもの頃
ペンキ絵が仕上がっていくのを見るのが好きでした。
巨大な壁にどんどん絵ができ上がっていくのは
とても爽快で壮大な気持ちになるものです。

今では銭湯のペンキ絵を見るためだけに
いろいろな銭湯を訪れるマニアもいるほど
実は濃い世界になっています。

銭湯も銭湯絵師もどんどん少なくなっていますが
できるだけ長く、こういう景色を見ていられるといいなあ。