セクハラというもののこと

財務次官のセクハラ問題、全国紙すべてが社説に取り上げたとか。
今回のトラブルは実にわかりやすい
セクハラの見本みたいな出来事なんだなと感じます。

セクハラした方は権力の象徴みたいな位置にいる人だし
被害にあった女性は記者で
仕事で1対1の会食もせざるを得ないという事情も分かりやすい。

なんつったって、当の福田事務次官のテープの言動が
典型的エロオヤジ丸出しだし
麻生財務相の最初の対応も
会社の上部が今までしてきた「なかったことにしたい」方式だし。

もちろんこれは深刻な問題で、誠実な対応がされるべきで
そうあってほしいと思うのだけど
ただ、セクハラを「女 vs 男」という構図として
語っている人も少なくないことには、個人的に違和感を感じます。

セクハラは、特に職場や組織で起こるものは
ほとんどがパワハラを内包していて
性別ではなく、数や力の問題が大きいと思うから。

私自身、女性が多い職場をいろいろ経験してきて
その中には、ベテラン女性社員達が、おそらく自分達でもそうと意識せずに
若い男性社員に明らかなセクハラ言動をしているのを何度も見たし。
また、女性の中にも、出世欲や個人的な嗜好から
自らすすんで女性を武器に男性上司に接近する人がいるのも事実。

セクハラもパワハラも
ひとくくりにして性別で語ってしまうのは間違いで
やはり「個々の人間性」の問題だと思うのです。

また、今回のセクハラはエロ全開系だけど
職場で起こるセクハラは、片方が恋愛と勝手に思い込んでいるなど
もっと微妙でグレーゾーンなものも多いもの。
だからこそ言い出しにくかったり
周囲にわかってもらいにくかったり。

そのあたりは
「部長、その恋愛はセクハラです!」(牟田和恵著、集英社刊)が
とても分かりやすいです。

この本は以前、私がそういうトラブルに遭遇し
悩み落ち込んでいたときに手に取った本。
おそらく働いている人のほとんどが
何らかの形でセクハラを受けたことがあるのではないでしょうか。

性別に関係なく、グレーゾーンも含めて
立場や関係性を利用した
または願望や力を一方的に押し付けるような
セクハラ、パワハラがなくなればと思います。

ふだんはこういうテーマをブログに書かない私でも
つい書いてしまうほど、これ関連のニュースが多い(笑

全然関係ないけど、テニスのマスターズ・モンテカルロ大会で
錦織圭選手が決勝に進出!
もう、これがとにかくめっちゃうれしい。

下は先日外苑前で見たツルニチニチソウ。
桜色に慣れていた時期だったので、紫色がとても新鮮に映りました。

ツルニチニチソウ