オットー・ネーベル展で『イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)』にハマる

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されている
知られざるスイスの画家 オットー・ネーベル展」へ。

オットー・ネーベル氏はスイス・ドイツで活動したアーティスト。
伝説的なドイツの教育施設「バウハウス」で
ワシリー・カンディンスキーやパウル・クレーと出会い、影響を受け
画家としてだけでなく、版画家や詩人、俳優など
いろいろな活動をした方だとか。

今回が日本初の回顧展だそうで
氏の人生をたどりながら、各時代の絵が紹介されています。

時代によって絵の表情も変化していくのですが
色彩はいつの時代もとても独特でデリケート。

オットー・ネーベル「地中海から(南国)」
オットー・ネーベル「地中海から(南国)」
1935年、水彩・紙、厚紙に貼付、オットー・ネーベル財団





















オットー・ネーベル「満月のもとのルーン文字」
オットー・ネーベル「満月のもとのルーン文字」
1954年、油彩・板、はめ込み式の枠、オットー・ネーベル財団

















なかでもグっときたのが「イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)」。
氏が1931年にイタリアを旅した際に
都市や町の景観を、自身の視覚感覚によって色や形で表現した
色彩の実験帳です。

あまりに気に入ったので
ポストカード化されていたものを迷わず購入。
それがこれです。

表紙ももちろん本物のカラーアトラスそっくり。


















その他に23枚のスケッチページがセットになっていて
そのうちの4枚を並べてみました。


















左上:ヴェローナ、フィレンツェ、ローマ
右上:ローマ(町の灰色の光)
左下:トスカーナ、ロンバルディア、ラツィオ(州)
右下:ナポリ

景色を自分が感じた色と形だけで表現するって、すごくおもしろい。
たしかに日本の中でも、場所によって、町によって
そこで感じる色や光って違うもの。
思わず自分も作ってみたくなります(作らないけど 笑)

次の用事まで2時間の余裕をとっていたのだけど
展示されていた絵の色彩を1つ1つじっくり見て回っていたら
時間が足りなくなってしまい
ランチを大急ぎでかき込んで次の用事に行くハメに。

でも、充実した時間を過ごせたのでとてもよかった!
東京のオットー・ネーベル展は12月17日まで。
おすすめです。