「色彩のちから」展からの「ペール北山の夢」展

美術展を巡るようになって知ったことの1つが
都内にはあまり知られていない規模の小さな美術館が
意外とたくさんあるのだな、ということ。

ホテル・オークラのすぐ近くの虎ノ門の高台に建つ
「菊池寛実記念 智美術館(きくちかんじつきねん ともびじゅつかん)」も
その1つ。
長年陶芸家を支援し続けた現代陶芸コレクターの故・菊池智さんが
2003年に創設した、現代陶芸の紹介を中心とした美術館です。

12月4日まで開催されている
「The Power of Colors―色彩のちから」展が観たくて
初めて訪れました。

菊池寛実記念 智美術館
オレンジ色の洋館は美術館ではなく、大正時代に建てられたもので国の登録
有形文化財。ィファニー特注のステンドグラスなど貴重な調度品も多く、
建築家の解説付きで限定公開されているのだそう。残念ながらこの日は公開
はありませんでした。


















菊池寛実記念 智美術館
こちらが美術館入り口。ガラスの手すりの大きな螺旋階段を降りた地下に
美術館があります。




















立体物の美術展にはあまり食指が動かないのだけど
「色彩のちから」というタイトルが気になって
だいぶ前から〝絶対行かなきゃ〟と狙っていた企画展です。

焼きが創り出す色彩の妙だったり、緻密に描かれた絵だったり
まさに色を見せ、感じさせる内容で満足。
なかでも、上質な白磁器の白色があんなに美しいと初めて知りました。
行ってよかった。

その後は、東京ステーションギャラリーで開催されている
「ペール北山の夢 モネ,ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち」展へ。
久しぶりに時間が空いたので連チャン鑑賞してしまいました。

ゴッホやルノワールなどの作品と
こういう作家達に影響された日本の青年画家達の作品が
多数紹介されていました。

印象派やポスト印象派などの影響を受けて、こちらも色彩が鮮やかで豊か。
バラエティに富み、見応えがあって
こちらは期待していなかった分、予想以上におもしろかったです。

ただ、今回は2館とも欲しいポストカードがなくて
買えなかったのが残念。

今年の夏は興味を引く美術展があまりなかったけど
秋から来年にかけては行きたい展覧会が目白押し。
さ、楽しむぞ。